NFTを実際に取引したことがある方、またはNFTに興味をお持ちの方は、ガス代という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。
NFTにおけるガス代とは、一言でいうと手数料のことです。
本記事では、ガス代のより詳しい説明や特徴について解説してまいります。
ガス(GAS)代とは
冒頭でもお伝えした通り、ガス代とは「手数料」のことです。
もう少し正確に述べると、ブロックチェーンに取引履歴を記録する際の手数料のこと。
少し難しいかもしれませんので、NFT(暗号資産)の移動にかかる手数料だと思って頂ければ問題ありません。
わかりやすく「ネットショッピング」に例えて説明します。
ネットショッピングに例えると
例えば、日本でお馴染みの「楽天市場」で、2,000円の絵画を購入したとしましょう。
その際、本体価格以外に「送料」もかかるかと思いますが、この送料がNFTにおける「ガス代」のイメージです。
送料は、商品を届けてくれる「佐川急便」や「ヤマト運輸」への報酬(手数料)として支払われます。
配送業者は、ドライバーへの人件費だけでなく、車のガソリン代や、配送システム代、電気代など、様々なところでコストがかかっていますが、これはNFT(暗号資産)も同じで、NFTの所有権が別の方に移動する場合にも同様のコストがかかるのです。
これをNFT界では「ガス代(GAS)」と呼びます。
ガス代は常に変動する
このガス代は、決まった金額(固定価格)ではなく、「時期」や「時間帯」によって常に変動するというのが特徴です。
(使用するブロックチェーンの種類によっても金額は異なります)
例えば、NFTの取引が活発になっている「時期」や「時間帯」では、一時的にガス代が高騰することもあり、本体価格よりもガス代の方が高いといった現象が発生する場合もあるのです。
NFTブームが巻き起こった2021年では、本体価格が数百円なのにガス代が1万円を超えるということもありました。
2023年現在のガス代は安定しておりますが、時期や時間帯によって常に変動するということは覚えておきましょう。
ガス代が安い時間帯
ガス代の金額は、トランザクション(取引履歴)の量によって左右されます。
先ほどの「ネットショッピング」で例えると、車の交通量(混み具合)で費用が変わるイメージです。
NFTは、日本でも徐々に浸透してきたものの、まだまだアメリカには遠く及びません。
そのため、アメリカの投資家が活発に売買を行なう時間帯(日本では深夜)は、ガス代が高くなる傾向にあります。
一方で、アメリカの投資家が眠りにつく時間帯(日本では午後)は、ガス代が安くなる傾向にあるのです。
アメリカ(ニューヨーク)と日本(東京)の時差は「14時間」であることから、日本時間の午後2時から夜8時(アメリカでは深夜0時から朝6時)頃が、比較的ガス代の安い時間帯だと言えるでしょう。
トランザクションの処理速度によってもガス代は変わる
ネットショッピングでは「翌日配達サービス」を利用することで送料が変動することがありますが、NFTでもトランザクションの処理速度でガス代は変わります。
例えば、世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea」では、トランザクションの処理速度を「High(高速)」「Medium(中速)」「Low(低速)」の3つから選択することができ、Low(低速)を選ぶことでガス代の節約をすることが出来るのです。
NFTの売買に多少の時間はかかってしまいますが、急ぎでない取引の場合は、ガス代を抑えることが出来るのでおすすめです。
以上、今回はNFTにおける「ガス代」について解説致しました。
NFTを購入する際は、本体価格だけでなくガス代のことも考えて資金を準備しましょう。
この記事のまとめ | |
● ガス代とは、ブロックチェーンに取引履歴を記録する際の手数料のこと | |
● ガス代は、ブロックチェーンの種類やトランザクションの量(時期や時間帯)、処理速度によって変動する | |
● トランザクションの量が少ない時間帯(アメリカ深夜)はガス代も安い | |
● 日本時間の14時から20時頃がアメリカの深夜にあたるため狙い目 |