「実物の絵画」とは違い、家に飾ることのできないデジタルアート、NFT。
それにもかかわらず、このデジタルアートに数百万円、数千万円、数億円かける人が存在します。
なぜ、こんな大金をかけてNFTを買うのでしょうか。
一体、どういった目的があるのでしょうか。
今回は「NFTは誰が何のために買うのか」「買った後はどうするのか」について解説してまいります。
NFTって誰が何のために買うの?
まず「NFTって誰が何のために買うのか」についてですが、NFTの購入者は主に「2パターン」に分かれます。
それが「NFT投資家」と「コレクター」です。
NFT投資家
NFT投資家とは、株や仮想通貨と同様にNFTの値上がり益を期待して投資をする人々のことを言います。
例えば、1万円で5枚買ったNFTアートが、5万円に値上がりしたとしましょう。
差額は「4万円」かつ「5枚」持っているため、このタイミングで売ると20万円の利益になります(手数料などは考慮せず)。
これが俗に言う「NFT投資」です。
「1万円が5万円(5倍)になるなんて」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、NFT界では買値の数倍になることはザラにあります。
例えば、日本を代表するNFTコレクション「クリプトニンジャ(CNP)」では、リリース価格が0.001ETH(イーサ)だったにもかかわらず、執筆時点では2.5ETH(イーサ)を超え2,500倍の価格を付けております。
ETHの価格は常に変動するため正確ではありませんが、現在のレートで換算すると約200円が約50万円になったということです。
しかも1年もかからずに。
クリプトニンジャ(CNP)は日本トップのコレクションのため少し別格ではありますが、このような「将来性のある作品」を求めて、NFT投資家は新たな作品を探しているのです。
コレクター
一方、コレクターとは、純粋にその作品や作家が好きで、収集目的でNFTを買う人々のことを言います。
例えば、日本を代表する漫画「ワンピース」のNFTアートが販売されたとしましょう。
ワンピース(ONE PIECE)は世界に誇る大人気漫画ですから、全てのグッズを収集しているファンも多いはずです。
そういった熱狂的なファンからすれば、ワンピースのNFTは何が何でも手に入れたいのではないでしょうか。
また、数あるコレクションの中には、NFT所有者にしか得られない特典を用意しているところもあります。
例えば、NFT所有者しか入れない特別なコミュニティがあったり、NFT所有者限定のオリジナルグッズがあったりなど。
企業の株を「優待目的」で買う方がいるように、NFTでもそういった「特典目的」で購入する方がいるのです。
NFTを買った後はどうするの?
では実際に、NFTを買った後はどうするのでしょうか?
購入者の多くは、Twiiterやその他SNSの「アイコン」に使用する方が多く、これを「PFP」と呼びます。
PFPとは、「Profile Photo」「Profile Picture」の略で、自身のプロフィール画像のこと。
PFPを、購入したNFTにすることで「唯一無二の独自性」を表現でき、また自分の活動や好み、所属するコミュニティを周知することができます。
何より、価値の高いNFTであれば「自身のステータス」を表すことができるのもPFPの特徴だと言えるでしょう。
また、冒頭では「NFTは家に飾ることはできない」と言いましたが、正確にはキャンバスにプリントアウトすることで飾ることも可能です。
正直、現段階での使用用途は決して多くありませんが、NFTホルダーはこういった楽しみ方でNFTの値上がりを待つ方が多いのです。
以上、今回は「NFTは誰が何のために買うのか」「買った後はどうするのか」について解説致しました。
NFTは「投資」である以上、値下がりリスク(元本割れリスク)もあることをご理解の上、余裕資金でNFT投資に挑戦してみてください。